291号室 Vol.3


291号室 Vol.3

「聞いてる?」

「エッ?」

「だからさあ、さっきから、ずっとジロジロ見てない?今井君とはしないからね」

「はあ?」

怒りが込み上げて来た。汚らしい昆虫に言われっぱなしの自分が惨めだ。全く酔いは回っていない。飲めば飲むほど醒めてくる。目のやり場に困りながら極端に膨らんだ胸元に視点が固定されていった。ブラウスのボタンがはち切れそうで、隙間からブラジャ-の一部がはみ出している。盗み見しているのを悟られでもしたら、自尊心は崩壊してしまう。

「で、何の用なん。慰謝料の事、聞きたいんか?払てへんから解からへんで」

「そんなの言われなくても解かるって。今日、来たのはさあ、今度、編集長やんのよ、私。今井君の得意ネタでやる雑誌だから、取り敢えず書いてみない?」

いかにも自慢げな田所を前にして、以前なら間違いなく断っていた。内容も詳しく聞かずに承諾したのは初めてだった。仕事にありつければ何だって良かったのだ。切迫しているライフラインの危機を回避出来なら、贅沢を言うつもりはない。得意分野なのと、原稿料もかなり良いし、何より田所なら前借りも頼みやすい。二つ返事で快諾されて、逆に田所の方が面食らっている。心地良い酔いに満たされていく。身元不明の少女の事も、忙しくなれば忘れてしまうだろう。閉じていた思考が活発に動き始めた。

「オカルト雑誌にするつもりはないんだけど、扱えばそれなりに部数が伸びるじゃない。でね、霊能者を取材したい訳よ。今井君そっちの方、明るいじゃない。誰か良い人いない?別に能力者に限定した訳じゃないから、例えば学者さんでもいいのよ。体験談も欲しいわね」

「群馬にそういう寺あるけどな。その前に、テ-マ決めてんの?」

「固定してないから、逆に案、出してよ」

「そう言われても困るけど、能力持った学者が一番早いな。説得力もある」

「そうしたら、コ-ナ-作るから任せる。うちの社も今回は力入れてるから。経費も結構出てるし」

飲むにつれて源三の気持ちは盛り上がっていった。久しぶりの仕事だ。田所が帰った後、無性にオナニ-がしたくなった。ブラウスをひきちぎりロケット状に突起した乳房を鷲掴みに、乳輪全体を口に頬張り吸い尽くす。濡れたパンティの隙間から赤く腫れ上がった亀頭の先端を擦り付け、今にも痙攣しそうなバギナを一気に突き上げる。喘ぐ田所の舌が欲しくなる。絡み合った舌と舌から水っぽい唾液が溢れ出す。そのまま互いの顔面全体を愛しむ様に舐め続ける。源三は空に描いた劇場で「オオッ」と声を出して果てていた。


Vol.4へつづく