協力者 Vol.4

協力者 Vol.4

夕方のニュ-ス速報で甘利は吐瀉物を気管に詰まらた為の窒息死として、事件性は無く、事故死と断定された。大きなうねりが一つに繋がろうとしていた。

「少女だけ関係性が見えてこなかったけど、本当に少女がミチエの娘なら、全てが繋がった事になるわ」

清美は得体の知れない“何か“の存在をひしひしと感じていた。何の繋がりもない人間の死が、浅田ミチエで繋がったのだ。生霊とか祟りとは認めがたいが、積極的に否定も出来なくなっていた。清と謎の男の可能性も十分に考えられるが、死者達は一様に事故死と断定されている。手を下していたとしても、方法が見えてこない。

「特殊な能力を使ったとは考えられない?」

源三はまたかという顔になった。

「サイキックって言いたいんか」

「一言では言い尽くせないけど、少女の時、源三以外に第三者が関わっていた可能性があるの。そうよ、元々その事に引っ掛かっていたのに。事故死と断定されて、それ以上突っ込めなかったの」

清美は当時の状況を出来るだけ鮮明に再現していった。

「第一通報者が直接、刑事課に掛けてきたのよ。110番じゃなく直通でよ。私が現場に到着した時、今から思えばタイミングを合わせたように救急隊員が居た。つまり、こう考えられるのよ。仮に第三者が居たとして、目の前で事故が起こった。最初、死んでいるとは思わなかったのよ。だから119番通報した。その後、異変を確認した。刑事課に直通したのは源三、貴方を容疑者にする為の工作だった。」

「一体、何の為にわざわざ手の込んだ真似すんねん。俺はそこまで恨み買うような生き方してへんで」

豪語した源三の顔が曇った。否定しつくせないのも、確かだったからだ。

「第三者は源三でなく、少女を追っていたと考えられない?」

「ちょっと待てや。その第三者って一体、誰やねん。まさか清!」

「そう考えれば法子と甘利教授にも繋がる」

「俺の時はどうなる。清が何かした言うんか。それはこじつけやで。ここには俺以外、誰も居れへんかった。自分に起こった事ぐらい責任持ってるつもりやで。あれは得体の知れへん現象やった」

「記憶を見事に失う人が何の責任?もっと現実的になったら」

「何やと!」

源三は怒りを剥き出しにして清美を睨み付けた。

「生霊に祟られて人が死ぬなんて有り得ない。もっと別の力が及んだのよ。少女が鍵を握っているんだ」

「ええか、よう考えてみいよ。目的は何や。少女と遭遇したんは、たまたま偶然やったんか?俺は違うと思う。双子はミチエに面会したんやろ。その時、ミチエの生霊が取り付いて、あの病院の外に出たんや。少なくとも意志だけは脱出に成功した。それで俺らを。待てよ、取材で面会した時か?あかん、頭がゴチャゴチャしてきた」
 
結局のところ、二人は答えを見出せなかった。

「こんな所で議論するよりも、助手の渡辺に逢いましょうよ。教授が名古屋に行った目的がはっきりすんじゃない」

Vol.5へつづく